おごれる人も久しからず
2017-10-14


神戸製鋼所の製品データ改ざん問題。

おそらくこの企業の製品のほとんどにゴマカシがあったと考えるのが自然だろう。一部の部署だけが組織ぐるみとは思いにくい。

ずっと昔、小学校のころに「ヘンコなセンセ」に、戦前は日本の製品は「安かろう悪かろう」で国際的な信用を得られなかったと教えられた。その反省からか、戦後の日本の生産業では「ごまかし」をしないことで信用を回復している、と。わしらが子どものころから、高度成長期はそういう信用もあってこの国は発展したはずだ。

大陸の国の「ごまかし」や「まねし」をわしらはあざ笑っていたのだが、じつはとんでもないブーメランである。

情けない。じつに情けない。

>祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

無関係な従業員のかたにはじつに気の毒なことだが、「たけき者も遂にはほろびぬ」となりかねないほどのスキャンダルであろう。ほんとにほろびるかもしれない。

シャープとか東芝とかタカタとか「おごれる人も久しからず」の時代である。
[世間/社会]

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